サキタリ洞についての文化講演会行いました
17日、日曜日 「南城市サキタリ洞遺跡の発掘と沖縄旧石器人のくらし」と題した文化講演会が行われました。
会場には多くの方が訪れてくれました。
講師は、サキタリ洞遺跡の発掘調査を担当されている、沖縄県立博物館・美術館の学芸員である山崎真治さんです。
山崎真治さんは、東京大学大学院で人類学を学んだ後、県立博物館・美術館の開館と同時に採用されています。
港川人から続く、沖縄の旧石器人についての研究をなされており、雄飛川につらなる洞窟遺跡の発掘調査に関わっておられます。
近年、沖縄の旧石器を究明する可能性のある発見が相次ぐ、サキタリ洞遺跡の発掘調査を続けています。
講演では、猿人にはじまる人類の営みから、沖縄の旧石器人である港川人についての語られたあとに、サキタリ洞遺跡の発掘の成果をお話しになりました。
サキタリ洞遺跡からは、グスク時代から始まり、現在は2万年前と考えられる地層まで発掘が進んでいるとのことです。
そこからは、縄文時代早期の埋葬遺構が確認されていることや、現在沖縄で最古とされている8000年前の爪形文土器の層より下から、押引文の土器が出土しているのご報告がありました。
また、現在発掘を進めている場所には、先に報告した埋葬遺構より、さらに古い埋葬遺構が検出されており、日本最古の埋葬遺構の可能性があるとのことでした。
さらに、昨年新聞報道にもあった、世界最古の釣針の出土など、沖縄の旧石器人の暮らしの営みが垣間見える状況が確認されてきているとのことです。
調査は、まだまだ続けられるので、今後新たな発見により、さらに詳細な沖縄の旧石器時代が解明されていくだろうとのことでした。
私たちが住む南城市で、港川人につづく歴史の解明が進んでいます。
悠久のロマンを感じるお話しでした。
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