歴史を活用する前に熟慮したいこと
歴史を100%証明することは難しいことだと思います。
事実はその時その場にいた人にしかわかりません。
つまり歴史とは今を生きる私達が信じてこそ成り立つものなのです。
そして史料や遺跡、遺構、遺物などは歴史を証明するための道具ではなく、私達が歴史を信じる為の材料となるものと理解できます。
では、私達がそうまでして歴史を信じる理由は何なのか…。
歴史は私達の中で知識という位置付けに収まります。
知識は生きて行くために欠かせないものもありますが、そうでないものもたくさんあります。
歴史をどのようにとらえるかは個人の自由ですが、例えば尚巴志活用マスタープランでは資源ととらえています。
少なくとも単純に知的好奇心を満足させるためだけの取り組みは行っていません。
尚巴志にまつわるストーリーをいかに現在軸に置き換え、今を生きる私達のヒントにしていくか…。
なかには歴史的にありえないというような逸話もありますが、それが分かりやすく現在軸に置き換えられ、人々の心に染み入るものならば積極的に採用し今に活かしていきたいと考えています。
特に、着地点のエコ・ミュージアムは単なる物見遊山を促進するためのツールでなく、必ず人を介在させ、今を生きる私達の南城市として観光客のみなさんに見てもらう必要があります。
過去をどう現在に位置付け、活かし、未来を創り上げていくか…
命の連鎖は続きます。
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